masakimary

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現実と童話が錯綜する世界を舞台に描く新感覚ミステリ『人魚姫 探偵グリムの手稿』を読んでみた

 こんばんは、masakimaryです。

 今回は、現実と童話が錯綜する新感覚ミステリ『人魚姫 探偵グリムの手稿』を紹介します。
 ※ネタバレ注意
 
内容ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 舞台は、1816年のデンマーク・オーデンセ。
 王子と結婚した日、人魚姫は、自らに剣を刺し、泡となって消えた。その翌日、王子が殺される。王宮が動揺するなか、王子の側近くにいて、消えた人魚姫に疑いがかかるが……。
 宮廷に出入りしていた少年ハンス・クリスチャン・アンデルセンは、海の国から来た人魚姫の妹セレナと、風変わりな旅する画家ルートヴィッヒ・エミール・グリムとともに、王子殺害の真犯人を追う!

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登場人物ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ハンス・・・11歳の少年で、父親を亡くしている。内向的な性格。
父親の形見の人形を肌見離さず持っている。
ある日、海辺で倒れていたセレナと出会い、彼女に協力する。


セレナ・・・人魚姫。6人姉妹の4女。
クリスチャン殺害の真相を知るために、魔女の力で人間になり、ハンス達と出会う。人間になる対価として、魔女に心臓を奪われている。


ルートヴィッヒ・・・旅人で画家。探偵役。
出来事を絵にして手帳に記していく。
ある日、海辺で倒れていたセレナと出会い、彼女に協力する。


クリスチャン・・・デンマークの第二王子。末の妹が海へ身を投げた二日後、背中を刺され、殺害される。


ルイーズ・・・クリスチャンの妻。スウェーデンのベルナドット家出身。



末の妹・・・人間になり、クリスチャンと結ばれることを魔女に願った人魚姫。その対価として、声を魔女に奪われる。
しかし、クリスチャンとルイーズが結婚し、願いが叶わなくなってしまう。彼女は人魚に戻るためにクリスチャンを殺害することを選択せず、短剣を投げ捨て自らも海へと身を投げた。
その後、クリスチャン殺害の犯人として、疑われる。

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 クリスチャン殺害の真犯人は妻のルイーズであった。
 事件当日、クリスチャンは海に身を投げた末の妹を探しに出かけていた。ルイーズは、嫉妬からクリスチャンが帰ってきた直後に彼を殺害した。

 身を投げて消えたかと思われた人魚姫は、魔女としてセレナたちの前に現れる。彼女は、魔女の企みに気づき、身を投げたふりをして魔女を殺害していた。
 その後、自らが魔女の姿に変化してしまったのであった。