KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)にて刊行後、Amazon Kindleライトノベルカテゴリで1位を獲得した話題作『天空城殺人事件』を読んでみた
こんばんは、masakimaryです。
今回は、Amazon Kindleライトノベルカテゴリで1位獲得の話題作『天空城殺人事件』を紹介します。
※ネタバレ注意
内容ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ドラゴンオーブに見初められた者は、その職業ごとに特殊な力を得る。
戦士、格闘家、魔導師、法術師、鑑定士、盗賊家、魔物使い……。
その中でも、世界にただひとりの特別な存在が――勇者だ。
魔王を打ち倒す勇者の剣は、勇者にしか装備できない。
魔王城へ繋がる異界への門をくぐり、魔王討伐に向かうため、勇者は天空の城に異なる職業の7人を集めた。3人の仲間を選ぶために。
しかし、戦士は城に現れず、その夜には勇者の部屋が荒らされる。そして翌日、法術師の死体が発見されて――。
天空に浮かぶ城で巻き起こる連続殺人事件。果たして犯人とその目的は――?
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登場人物ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
サザナミ・・・【妖精使い】
炎の羽を持つローズマリーと氷の羽を持つアナスタシアを連れている。
カグヤ・・・【魔導師】
パーシヴァル・・・【勇者】
部屋をハンマーのような武器で荒らされ、防具を破壊される。
デラロサ・・・【格闘家】
3人目の被害者。焼死体で発見される。
ウェインライト・・・【法術師】
最初の被害者。ナイフによる刺殺体で発見される。
トライヌ・・・【鑑定士】
2人目の被害者。杖による撲殺体で発見される。
キリカ・・・【盗賊家】
ビクトリア・・・【戦士】
ナナシ・・・【役なし】
勇者たちの身の回りの世話を任されている執事姿をした男性。
どことなく胡散臭い雰囲気がある。
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パーシヴァルの過去
パーシヴァルはかつて名家の子女であり、誰とでも分け隔てなく接し、弱者を見かけると救いの手を伸ばすため、彼女の周りにはいつも人がいた。
次代の勇者の役目を担うのは彼女であると、周りの人々も彼女自身も信じていた。
しかし、勇者の役を授かったのは、世話係として連れてきた使用人の娘・アリアだった。そして、パーシヴァルに与えられた役は法術師であった。
剣はおろか、包丁さえもまともに握ったことのない少女が、あろうことか勇者の役を授かった。
何一つ研鑽を積んでいない、血を吐く努力もしていない、ただのうのうと生きてきた彼女が・・・。
その後、パーシヴァルはアリアの勇者の剣を盗み、天空城に名のある見初められし者たちを呼び寄せた。そして、アリアの力になり得る人物を殺害する計画を実行することを決意した。
突如として現れた本物の勇者
そして現在、異界へとつながる鏡の扉から、アナスタシア、キリカ、カグヤ、ナナシを救出したサザナミ。
その時、逃げたパーシヴァルを追っているサザナミたちの前に、ドラゴンの背に乗った真の勇者・アリア(ビクトリア)が現れた。
勇者アリアは、魔物と共闘して亡くなった戦士ビクトリアの代わりに招待を受けたのであった。
サザナミの正体
勇者アリアは、サザナミの正体が魔王ジラルディであることを告げた。
サザナミは力を解放し、配下のナナシ、ローズマリー、アナスタシアと共に勇者たちを襲い始めた。
そしてついに、勇者アリアは意識を失った。
サザナミの計画は、勇者の仲間に加えられ、信頼を勝ち取ったところで、あるいは隙を見せたところで勇者の剣を奪い、勇者を拉致することだった。
サザナミは思う。世界を平和に導くのは勇者でも魔王でもない。2族間の橋渡しができる者は、人間と魔族の中立的存在となるハーフの自分自身の役割であると。
鏡の扉へと向かうサザナミの前に現れたカグヤとキリカに向かって、サザナミは最後の言葉を紡ぐのであった。
「自分が魔王の座に座っている限り、2族間での戦争を起こさせはしない。そのためには、勇者がどうしても邪魔になる。平和協定を結ぶ努力を破棄し、勇者を旗印に何度でも攻め込んでくるからな。だから勇者はこちらの手に置いておく。悪く思わないでくれ」
役職一覧ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
勇者・・・世界にただ一人しか存在しない伝説の職業。すべての能力が高く、前衛でも後衛でも力を発揮するオールラウンダー。
剣、槍、斧を装備できるが、杖、棍などの刃がついていない棒状武器、弓やブーメランなどの特殊武器は装備できない。重さに関係なく、鎧、兜、盾、すべて装備可能。勇者シリーズを唯一装備できる。
雷系統の魔法と、初級および中級の回復法術を使えるが、状態異常を治す法術は使えない。
戦士・・・戦いのスペシャリストで物理アタッカー。
杖やブーメランなどの特殊武器を除く、すべての武器を装備でき、防具も重量級まですべて装備可能。敏捷性が衰え機敏な動きはできなくなるが、体力ならびに耐久力、パワーに秀でており前衛で力を発揮する。
マナによる恩恵をまったく受けず、魔法は一切使えない。
格闘家・・・戦士と同じく、戦いのスペシャリストで物理アタッカー。
すべての武器を装備できず、己のこぶしをもって戦う。鎧、兜は中量級まで装備可能。盾は装備不可能。
体力、耐久力は戦士には及ばないが、敏捷性は高く、時折、急所を突き一撃で相手を沈めることもある。
魔法は使えない。
法術師・・・傷の治療、状態異常を治す法術を使いこなす。勇者や賢者も使えない『復活の法術』を使える唯一の存在。
身体能力はやや劣るが、槍、棒、棍、杖が装備可能で肉弾戦にも強い。剣類、弓、投擲武器は装備不可能。中量級までの鎧、兜、盾を装備できる。
攻撃魔法は使えない。そのような法術も存在しない。
魔導師・・・全職業中最低レベルの体力、身体能力だが、マナ許容量と魔力はトップクラス。
後衛からの魔法攻撃を得意とする。「火と風」あるいは「水と土」の攻撃魔法を使うタイプに分かれる。
杖、ナイフのみ装備可能で、防具は金属が使われていない軽量級のものしが装備できない。兜、盾は重さに関係なく装備できない。
鑑定士・・・未知のダンジョンや初見の敵に関する情報を瞬時に取得でき、回復アイテムの効果を増幅させることができる。ユーティリティタイプ。
体力がやや上昇するが、他の能力は微増。大剣、槍、杖、投擲武器以外すべて装備可能。重い鎧も装備できるが、盾と兜は中量級まで。
マナを蓄えることは、戦士、格闘家と同様にできない。特殊スキル『鑑定の眼』により、見ただけですべてのマジックアイテムの効果を知ることができる。魔物やその攻撃の属性などの情報も瞬時にわかる。
盗賊家・・・隠密行動を得意とする闇の職業。
敏捷性は大きく上がるが他の能力はやや上昇するのみ。
ナイフなどの短剣、ブーメランなどの投擲武器を装備可能。鎧と盾は中量級まで。兜は装備できない。特殊スキル『盗賊の鼻』は、匂いで宝の在り処がわかるといわれ、『夜鷹の眼』で闇の中のものを昼間と同じように見分けることができるらしい。
魔物使い・・・魔物と心を通わせ、使役して戦うことができる特殊職業。
能力は全職業中、最低レベルで、マナ許容量も魔力も低い。魔物使いは魔法を覚えないが、使役対象から借りて発動することが可能。
武器は鞭のみ装備可。防具は軽量級までで、金属類は装備できない。
特殊スキル『魔物の言葉』を使って、人ならざるモノと会話が可能。心を通わせれば使役することもできる。
賢者・・・法術と魔法、両方を使える伝説の職業。現在は存在しない。
装備制限は法術師と同じで、体力ならびに身体能力も法術師レベル。
特殊スキル『賢者の石』で、マナを無限に使うことが可能。『復活の法術』は使えない。
役なし・・・ドラゴンオーブに特殊な能力、職業を授からなかった人々の総称。
この世界の8割を占める。
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