異世界を舞台にした学園ファンタジー×ミステリ『痕跡師の憂鬱』を読んでみた
こんばんは、masakimaryです。
今回は、異世界ファンタジー×ミステリ『痕跡師の憂鬱』を紹介します。
※ネタバレ注意
内容ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
世界で唯一の魔術師を専門に教育するマーベランク学園。
新入生のレウ・レイシアは入学と同時に、スタッフの多くが学生で構成される学園維持組織「メインゲート」へ属していた。
マーベランク内で起きた事件の現場に向かったレウの前に、現れたのは魔術犯罪捜査の専門家である“痕跡師”。
しかし、アッシュ・クロムウェルという名のその人物は「語らずの先生」と呼ばれ、魔術の使えないダメな教師だった…。
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登場人物ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
レウ・・・マーベランク学園の生徒で学園の秩序維持委員会に所属。
魔術は苦手だが、好奇心と正義感に溢れている。クロムウェルの言動に興味を持つ。
貧乏農家の非魔術師の家系に突然変異的に生まれた、学園の中でも珍しい魔術師。
クロムウェル・・・学園の中で唯一魔術の使えない教師。しかし、世界でも唯一の≪語ラズの痕跡師≫。
レウとは正反対の魔術師の家系に生まれた非魔術師。
フランシス・・・名門魔術師一家に生まれ、魔術師としての資質にも恵まれる。痕跡師に憧れを持っている。
最初は、魔術の使えないクロムウェルが痕跡師であることに疑問を持っていたが、事件をきっかけにしてクロムウェルに弟子入りを頼む程に尊敬するようになる(クロムウェルには断られたが)。
自分が痕跡師になる為にメグに協力をしてもらい、自作自演の推理劇を行っていた。その事がレウに疑いを持たれるきっかけをつくった。
メグ・・・個人的な事情で、学園や寮でも他人とあまり関わらないようにしている少女。
ワイズマン・・・ある意味で高い知名度を誇る≪ワイズマンの呪文集≫を執筆した魔術師。
しかしクロムウェルが言うには、彼女は生体精製魔術(医療魔術)に長けた偉大な魔術師だという。
エルガー・・・マーベランク警視局のベテラン捜査官。
メアリ・・・声を失った少女。呪文の詠唱無しで魔法を行使できる。訳あってクロムウェルの家に住んでいる。
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≪第1の事件≫
顔が判別出来ないほどに殴打された亜麻色の髪をした若い女性魔術師の撲殺死体が発見された。
身元が分からなかったが、魔術師の聖地マーベランクで身元が分からないことなどあり得なかった。
≪第2の事件≫
第1の事件と同じように、顔が判別出来ない若い魔術師の撲殺死体が発見された。
違いは体格の良い男性という点だった。この男性は、メグと同じ職場で働いていてメグを贔屓していたという証言が出てきた。
その理由は、男性が彼女の大叔母ワイズマンが執筆した≪ワイズマンの呪文集≫のファンであったからである。
≪第3の事件≫
寮の談話室にまたも同じ手口で殺害されたメグの死体が倒れていた。
実は、本物のメグは第1の事件の被害者であり、レウ達と学園で過ごしていたメグは彼女の大叔母ワイズマンが魔術で“変装”をした姿だった。
そして、第3の事件の被害者は、メグではなく同じ寮生のジニーだった。
この事件の後、ワイズマンはジニーに“変装”していた。
ワイズマンは、メグが第2の事件の被害者に殺害された事を知った為、この男性を同じ手口で殺害した。
また、ジニーがメグと男性を会わせるきっかけをつくった為、ジニーを八つ当たり気味に殺害した。
※痕跡師・・・魔術に長けているだけでもなく、ただ犯罪捜査に精通しているでもない、双方の知識を併せた柔軟な思考が出来る魔術専門の探偵。